小さな会社の技術開発に必要なのは?—滋賀県工業技術総合センター
人手が足りない、設備投資できない、価格競争から抜け出せない——。そんな逆境で生まれた極薄の救急絆創膏がある。滋賀県日野町に本社を置く東洋化学株式会社の「キズクイック」。傷を早くきれいに治す最新型の絆創膏で、従来の半分の0.3mmという薄さを実現した。技術開発を支えたのが、滋賀県工業技術総合センターだ。“滋賀方式”と呼ばれる積極的な機器の利用開放や共同研究などで、数々の中小企業を支えてきた。極薄の絆創膏が生まれたのも、センター内にある「レンタルラボ」の一室。さらに、「これまでにない絆創膏」も生まれようとしているという。2020年2月、共同開発の進むラボを取材した。

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ある日、自分が"がん"だと知ったら?—アピアランス・サポート東京
明子さんは戸惑っていた。あと半年で高校生の娘の卒業式だという時に、再び乳がんが見つかったからだ。9年前とは反対の、右胸に腫瘍ができていた。治療の見込みはあると医師に聞き、一つ胸をなで下ろしたが不安は残る。抗がん剤で髪が抜けてしまうとも告げられた——。そんな矢先に出会ったのが、一般社団法人アピアランス・サポート東京。脱毛や爪の変形など、がん治療の副作用に悩む人たちを、美容のプロとして支えている。近年、医療における「外見(アピアランス)」のケアの重要性が増している。背景には、がん治療の現場の大きな変化があるという。

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“世界一”を支えるチームとは?—デサントジャパン株式会社
“世界一”を争うためのスポーツウェアはどのように作られているのだろうか——。取材したのは、0.01秒を争う「自転車トラック競技」。最高時速は80kmを超え、選手の受ける風圧はとてつもなく大きい。空気抵抗を減らすウェアの性能が勝敗を分けるとも言われ、各メーカーが開発競争にしのぎを削っている。東京五輪のメダル獲得に向け、日本選手団のウェアを開発してきたのが、スポーツウェアメーカーの株式会社デサントと関連会社デサントジャパン株式会社。0.01秒を縮めるべく「風を受け流すウェア」を生み出した、開発チームの4人を追った。

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夢中になれることはありますか?—NPO法人パラキャン
「『左脚がない!』って驚かれます。子どもはすぐに口に出すから」と、義足を付けた男性が言う。車いすバスケットボール選手、諸隈有一さん。軽快な関西弁で続ける。「でも、“授業”が終われば変わる。『クマちゃん、クマちゃん』と慕ってくれる。〝障がい〟ではなくて、〝僕〟を見てくれるようになるんです」——。

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持続可能な社会のために科学にできることは?—愛媛大学大学院理工学研究科 野村信福教授
ゴミからエネルギーをつくり出す。そんな夢のような技術が現実になっている。開発したのは、愛媛大学教授の野村信福さん。日々捨てられる廃油から、次世代のエネルギー「水素」を取り出す技術を確立したのだ。「液中プラズマ」と呼ばれるこの技術は、世界が直面するエネルギー問題を解決する可能性を秘めている。野村さんは言う。「持続可能な社会」の実現は難しい。けれど、科学にできることはある。必要なのは「今の常識」を疑うこと。そして、ワクワクし続けること——。学生や仲間たちと一歩ずつ、前に進む野村さんの研究を追った。

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人が生きるために必要なつながりは何だろう?—一般社団法人 WATALIS
よく晴れた2019年11月のある日、宮城県沿岸のまち、亘理町のカフェに、一人、また一人と女性たちが集まってくる。この日はフラワーアレンジメント教室があって、彼女たちはそれぞれに作品を作り、最後にコーヒーを飲みながらおしゃべりをして家路に着いた。2011年3月、震度6弱の地震と、町の半分を飲み込む津波があった時は、こうした日常を送ることが難しかった——と、一般社団法人WATALIS(ワタリス)代表の引地恵さんは振り返る。だからこそWATALISを設立し、震災翌年から女性がものづくりで集まる場をつくってきた。震災から間もなく9年が過ぎる。町は少しずつ元の姿を取り戻しつつあるように見えるけれど、見えない心の傷は会話の端々に現れる。引地さんは考え続けている。人が生きるために必要なつながりは何だろう。そのつながりを守るために、自分たちにできることは何だろう。

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誰もが音楽を楽しむには、どうしたらいいだろう?—名古屋フィルハーモニー交響楽団
小さな子どもとその親も、障がいのある人たちも、普段コンサートに来れない全ての人たちに音楽を届けたい——。名古屋フィルハーモニー交響楽団はそのために、福祉コンサート「夢いっぱいの特等席」を開き続けてきた。きっかけは公演中に退席した親子がいたこと。子どもが声を上げるのを、母親が気に病んで席を立ったという。その姿を見た楽団職員は考えた。コンサートに来たくても、来られない人がいる。その“壁”は何だろう。誰もが音楽を楽しむには、どうしたらいいだろう。一人の気づきからコンサートは始まった。声を出してもいい。立ち上がってもいい。そんな自由なコンサートは2019年11月に20周年を迎え、約6300人が集まる大イベントになっていた。

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技術のまちの未来、どこから始める?—ロボカップジュニア・おおがきオープン
全国の「技術のまち」が苦境に立たされている。従業員の高齢化、若い担い手不足、IT化や新興国の台頭による産業構造の変化…。岐阜県大垣市も課題を抱えるまちの一つだ。古くからものづくりで栄え、時代に合わせて主幹産業を変えてきた。今また、新たな転換点を迎えているという。そんな大垣市がまちの未来を託すのが、“ロボット”だ。市は「先端技術のまちづくり」を掲げ、全国に先駆けて子どものロボット・プログラミング教育に力を入れ始めている。2019年9月下旬、18万人を集めた「ロボフェスおおがき」の会場の一角で、ロボット競技の大会が開かれた。そこにいたのは、ロボット本体もプログラムも自作してしまう約100人の子どもたち。いったい、このまちで何が始まっているのだろう。

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世紀の発見を生むのは、“あたたかい考古学”?—アナトリア考古学研究所
「古代文明の歴史」が大きく変わるかもしれない。それも、私たちの生活に身近な「鉄の歴史」が——。製鉄技術はこれまで、約3400年前に現在のトルコ共和国で生みだされたと考えられてきた。しかし近年、さらに1000年ほど古い地層から製鉄の痕跡が見つかったのだ。発掘調査を手がけたのが、中近東文化センター(東京)に付属するアナトリア考古学研究所。所長の大村幸弘さんらはトルコ国内の遺跡で、45年以上にわたって発掘調査を続けてきた。なぜ研究所は「世紀の発見」を生みだすことができたのだろうか。そもそも、なぜ日本人が外国でこれほど長く発掘作業を続けられているのだろうか。その背景には、研究所が設立時から取り組んできた基礎研究「文化編年」、そして地域と共に育む”あたたかい考古学”とも言える取り組みがあるという。この夏、発掘作業の続くカマン・カレホユック遺跡を訪ねた。

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あらゆる違いを越えて人々が手を取り合う社会を想像できますか?—飯塚国際車いすテニス大会
日々を暮らす社会にはさまざまな「壁」がある。言葉、世代、宗教、肌の色、そして、障がい。小さな違いが「壁」となり、差別や社会の分断を生む。異なる人々が手を取り合う——そんな社会があるとしたら、どんな姿をしているのだろうか。
「人と人の間にあった壁がなくなっていく」。そう言われるテニス大会が福岡県飯塚市にある。飯塚国際車いすテニス大会。各国を代表する選手たちが集まる、アジアで最も高いグレードの大会だ。延べ約2000人のボランティアによる市民参加型の運営は「イイヅカ方式」と世界で呼ばれ、「この大会は特別」と選手たちも口々に言う。決して大都市とは言えないまちで、どうしてそんな大会が生まれたのだろうか。2019年春、35回目を迎えた大会を訪ねた。

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「自分の壁」を越えるには?—男子ケイリン河端朋之選手
「自分の壁」を越えるには、どうしたらいいのだろうか?
仕事やスポーツに打ち込んでいると、様々な壁が現れる。特に数字がはっきりと出やすい事柄については、「これ以上伸ばすにはどうすればいいのか」と悩んでしまうこともある。ただ、それらの壁を突破した時、自らの成長を大きく感じられる。

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あなたの挑戦を、支えてくれたのは誰ですか?—東京都立産業技術研究センター
眼前に深刻な課題がある。避けては通れない課題だ。けれど、解決策はわからない。頼れる人もいない。そんなとき、あなたならどうするだろう。もしかしたら、途方にくれて、その場でうずくまってしまうかもしれない。
だが、会社を、従業員の人生を背負う社長はそうもいかない。たとえ、先が見えないとしても、その場で立ち止まってはいられない。課題があっても挑戦し、道を切り開いていく。

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時代にあわせて発展し続けるためには、何が必要だろう?—京都市産業技術研究所
譲れない伝統を守りながらも、時代に合わせて変化し続けるのは簡単ではない。しかし、日本の伝統産業は、絶えず革新を重ねることで、何世代にもわたり受け継がれてきた。
とりわけ、バブル期以降は、人口の減少や生活様式の欧米化など、伝統産業は絶えず変化にさらされてきた。しかし、そうした時代の移り変わりさえも、担い手にとっては、新しいことに挑戦するチャンスになり得る。

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ある日、突然目が見えなくなったら?—アイメイト協会
ある日突然目が見えなくなったらどうするだろうか?
突拍子のない質問に聞こえるかもしれない。しかし、日本で暮らしている視覚障がい者およそ30万人のうち、17才までに視覚障がいになった人は17.4%なのに対し、40才以降に障がいを負った人は58%もいるのだ。(厚生労働省「身体障害児・者実態調査(平成13年)」)晴眼者であっても、視力を失うことは決して珍しくない。「突然目が見えなくなる」ことは、いつ誰の身に起こってもおかしくないのだ。

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自転車の乗り方、誰に教えてもらいましたか?—リプレット基金事業財団
あなたは誰に、自転車の乗り方を教えてもらっただろう? ハンドルを懸命に握るあなたを支えてくれたのは、自転車を買ってくれた両親や祖父母、あるいは兄姉だったかもしれない。
しかし、両親や家族と離れて暮らす子どもたちはその限りではない。現在、さまざまな事情で家庭を離れ、児童養護施設や乳児院で暮らす子どもは約3万人。子どもたちの多くは、自転車の乗り方を教えてもらった経験がない。

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