誰もが能力を生かすには?— 社会福祉法人太陽の家
「日本パラスポーツの父」と呼ばれる医師がつくった“働く場”が、大分県別府市にある。その中心が、社会福祉法人太陽の家だ。1960年代、「パラスポーツ」はおろか「リハビリテーション」という言葉すら日本にはなかった時代、「障がいがあると働けない」とされていた時代に、医師・中村裕(ゆたか、1927~84年)博士がこの場所をつくった。掲げたのは「No Charity, but a Chance !(保護より機会を!)」。スポーツでも仕事でも、誰もが自分の能力を発揮できる社会を目指した。設立56周年を迎えた2021年10月、中村博士の意志を継ぎ、発展を続ける太陽の家を訪ねた。