人が生きるために必要なつながりは何だろう?—一般社団法人 WATALIS
よく晴れた2019年11月のある日、宮城県沿岸のまち、亘理町のカフェに、一人、また一人と女性たちが集まってくる。この日はフラワーアレンジメント教室があって、彼女たちはそれぞれに作品を作り、最後にコーヒーを飲みながらおしゃべりをして家路に着いた。2011年3月、震度6弱の地震と、町の半分を飲み込む津波があった時は、こうした日常を送ることが難しかった——と、一般社団法人WATALIS(ワタリス)代表の引地恵さんは振り返る。だからこそWATALISを設立し、震災翌年から女性がものづくりで集まる場をつくってきた。震災から間もなく9年が過ぎる。町は少しずつ元の姿を取り戻しつつあるように見えるけれど...