ナノの世界で見つけた大発見とは?—東京都立大学 理学部物理学科 中西勇介助教
極小の「ナノ」の世界で、新物質を生み出すことに成功した科学者がいる。東京都立大学理学部物理学科助教・中西勇介さん。「遷移金属カルコゲナイド(TMC)」と呼ばれる物質から、太さが原子3個分という極細の“ワイヤー”を作り出すことに世界で初めて成功した。実用化されれば、電子デバイスの小型化や省エネ化などが大きく進む可能性を秘めている。「誰も見たことのない新物質を生み出したい、誰よりも早く見つけたい」——。そう話す中西さんの研究室を2022年1月に訪ね、最新のナノ科学の世界を覗かせてもらった。