「食べる」の安心を測る、とろみ計測器とは?—岩手医科大学 黒瀬雅之教授・齊藤桂子助教
介護現場で「とろみ」が課題となっている。歳を重ねたり障がいがあったりすると、食べ物や飲み物を飲み込む力が弱くなる。のどを通りやすくするために「とろみ」を付けるのだが、濃淡は数値化しづらく、加減は感覚頼り。在宅介護が広がる中で、大きな壁となっている。そんな中、岩手医科大学の研究者たちが連携し、とろみを簡単に測れる装置の特許を取得した。目指すのは、誰もが安心して食卓を囲める社会だ。2023年1月、岩手医科大学・矢巾キャンパス(岩手県矢巾町)を訪ね、研究の現在地を取材した。